手作りパンの思い出

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夕陽とベーグルおうちごはん
ベランダから見える景色とベーグル

自粛ムード、ゴールデンウィークならぬ、Stay Home Weekは始まった。大型ショッピングセンターも休み、都道府県をまたぐ移動も自粛という中、家でできることを楽しんでいると、ある思い出がよみがえってきた。

小学校の頃の毎日

母の手作りパンといえば、小学校の頃のことを思い出す。当時、私が学習塾に通っていた。小学校六年生ともなると、週末も返上して、長時間、塾にいることが多くなっていた。ほぼ毎日、学校が終わると塾に行き、終わると自宅に帰って、学校と塾の宿題をする。そんな毎日だったんじゃないかと思う。

塾の授業が終わると、帰り道が暗いからといって、いつも母が迎えに来てくれていた。

冬の雪が降った夜のこと

中学受験も大詰めに向かって、季節が冬を迎えていた。暖冬が続く最近に比べると、当時は冬はもっと寒かった。

授業が終わり、みんなが出口に駆け寄る。順番を待って、靴を履いて外に出ると。少し雪が積もっていた。夜、9時前にはなっていたんじゃないだろうか。

数人の保護者が子供を迎えに来ていた。大多数は女子生徒の親。私の母も、その中にいた。

「終わったよ~。」と近づくと、新聞に包まれた何かを差し出した。開けてみると、ほのかに温かい、手作りパンだった。

寒い外で待っていてくれた母の手は冷たくなっていたけど、カバンからは保温されたパンは温かかった。

バターロールの生地をベースに、その上に玉ねぎ、鰹節、マヨネーズを載せて焼いたもの。当時の私の大好物だった。

塾が終わる時間を逆算して、パンをこね、発酵・成形、焼成して、冷めないように工夫して、雪の中、自転車で迎えに来てくれたのだった。

うれしかった。でも、それは特別なことではなく、毎日の暮らしの1コマだった。愛してもらうこと、大切にしてもらうこと。それが普通の、当たり前のことだった。

初めてのベーグルづくり

焼く前のベーグル
ベーグルの生地。ゆでる前。

自宅で自粛暮らしの日々。私は人生初の、ベーグルに挑戦している。きっかけは、Youtubeで誰かがパンをおいしそうに作っていたことだった。それで、時間もあるし、作ってみようってことになったんだけど、パンについて考えていると、母のことを思い出した。

今日、私は初めてのベーグルを作った。あの寒い雪の夜。片手運転しながら、温かいパンを頬張って、母と自宅に向かったあの夜。

自分が初めて作ったベーグルは、あの母の作ってくれたパンにはかなわないと思うけど、繰り返し作っていくうちに、夫と私の間では、楽しかった思い出の1コマになっていくんだろう。

初めてのベーグル
初めてのベーグルを作りました。うまくできた!

食事することの意味

毎日、何気なく済ませている食事。でも、振り返ってみると、人生の転機や大切な思い出には「食」がかかわっている。

外でつらいことがあったときでも、家に戻って家族と食事すると忘れてしまう。帰省した時の家族そろっての食事は何より心の栄養になる。久しぶりに大切な友人と食事すると、なんだか元気が出てくる。

「食」にはすごいパワーがある。

古来から、「食事をする」ことは、ただ単に食べること以上に、深い意味合いを持っていたと思う。日本でも、「杯を交わす」ことは「約束をする」ということだし、慶弔の行事にはかならず「食」がついている。「同じ釜の飯を食う」と「仲間」や「家族」になったり、「お祝い」ごとには「宴」がある。

我が家では、「食べること」を大切にしている。そりゃ、忙しい日もあるし、ちゃちゃっと食べて済ませちゃうことだってある。

でも、基本は、「一緒に、同じものを、話しながら食べる。」ことにしている。こうして過ごすと、心が元気になる。

自分にとって何が大切か?と聞かれると。大切な人とのご飯、かな。

その中で。雪が降る冷たい空気の中、自転車で、片手運転しながら食べた、あの母のパンも。大切な「食」の思い出になっている。

心の中で、栄養として、ずっと残っていくエピソードの一つだ。

動画バージョン

動画も作ってみた。本当は、母との思い出を映像にしたかったけど・・・。そりゃ無理だ・・・。

ベーグルを作ってみたら、母の手作りパンを思い出した。そうか、もうすぐ、母の日だ。

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